「まちの農学- Cultivation Talk Cafe-」を終えて

 ー多様性の中の共同作業ー
 
 

 

建築、写真、陶芸家、画家、保育士、エンジニアなど、各々に専門の道を歩む参加者の皆さん。それぞれの立場や目線で「リノベーション」というキーワードから見えてくるものについて和やかに話を聴き合いました。

「リノベーション」・・・既存の建物に改修工事を行い、これまでの用途や機能を変更して、性能を向上させたり、付加価値を与えること。再生、更新、再設計。

会場はFarmersオーナーの木村和明さんがDIYによりリノベーションした「水上ビル」の一室。天井や壁を取り壊して再生させた空間は広々として明るく、とても気持ちの良い場となっています。そして現在、レンタルスペースとして地域の人の様々な活動の場としての活用が徐々に広まっています。

木村さんがこの水上ビルの一室(2F・3F・屋上)の改修工事を始めたのは1年半前。行ってきたリノベーションのプロセスとこの場の活用を通して、空き家問題などの場の再生への取り組みが周囲の人たちへも波及し、利用者と共にまちが活性化してゆくことを目指しています。

この日は、「リノベーション」という考えを建築などの物理的空間の事柄からもう一つ、別の見方として人の価値観や暮らし方、仕事の仕方などの「リノベーション」という二つの側面から、参加者それぞれの「今」を考えました。 地域の気になる建物、リノベーションの成功例、これからの場の運営の仕方、そして「今」の自分。

これからの時代に必要とされる場の在り方を考える時、多くの個人がそれぞれに時代の流れの中で変化しながら、必要な要素や暮らし方が反映されたものになってゆくのだとしたら、リノベーションのアイディアは、一人の個人の変化を見つめることから始まるのかもしれません。

違う視点を持った者同士が断片的に語り合う中で、そのことが全体に、またそれぞれへと、違う形のイメージや考えとなって響いてゆく。 「多様性の中の共同作業」。

様々な再構築について、楽しく想いを巡らせた時間となりました。

この日の参加者の一人、陶芸家が羽織っていたのはアンティークの着物を素敵にリメイクしたものでした。彼女のように何気ない日々の暮らしの中でこそ、リノベーションの発想は培われてゆくものだと感じさせてくれます。

参加してくださった皆さま、Farmersの木村さん、ありがとうございました。

写真はFarmersの屋上の景色。(奥に見える小さな社殿は「二宮尊徳神社」。どのような所以でこの場所にあるのかは分かりませんでした。)

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